Fanatec GT World Challenge Asia Powered by AWS Rd1 Sepang

Yuki Nemoto
Fanatec GTWorldChAsia pwrd by AWS
Rd1 Race Report

■Introduction

 4/19(金)〜4/21(日)、根本が今年フル参戦するファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワードバイAWSの開幕戦が、マレーシアの首都クアラルンプールの郊外スランゴール州にあるペトロナス・セパン・インターナショナル・サーキットにて開催された。

 ここセパン・サーキットはほぼ赤道直下にあるということもあり、年中厳しい高温多湿に見舞われる。当然ドライバーやマシンにもその負担が襲い掛かることとなる。4月とは思えない厳しいコンディションの中、シーズン開幕戦を迎えた。

 今季根本が招集を受け参戦するANRは、新規チームながら各シリーズにて経験豊富な人材が集められ立ち上げられたレーシングチーム。代表を務めるAmiそしてNijiko両名もセパン入りし、開幕戦を共に戦う。ドライバーは根本悠生と水谷晃が抜擢され、シルバー/アマクラスを戦う。

■Qualify:Q1-10th Q2-DNS

 GTワールドチャレンジ・アジア選手権では第1予選(Q1)を各車両のブロンズ(アマチュア)ドライバーが担当。Q1のリザルトがレース1のスターティンググリッドとなる。Q1後すぐにプロドライバーが担当するQ2が実施され、こちらのリザルトがレース2のスターティンググリッドとなるレギュレーションとなっており、それぞれ担当したドライバーが各レースのスタートを担当する。

 VSRの他2台を追いタイムアップを狙う戦略でセパン・インターナショナル・サーキットのコースへと563号車を進めた水谷晃。今大会がセパンのデビューレースとなった水谷だが、練習走行から順調に周回を重ねタイムアップ。予選では自身のベストタイムを更新し2分9秒686を記録したが、なんとここでブレーキラインからのオイル漏れが発覚。ブレーキの制動力を失い、残念ながらタイムアップとはならず、クラス10番手でQ1を終えた。またこのトラブルによりQ2への出走は叶わず、レース2はグリッドの後方からの巻き返しを狙うこととなった。

■Race1:10th

 現地時間午後2時45分、公式タイムスケジュールではグリーンシグナルとなる時刻だが、現地はマレーシア特有のスコールに見舞われ、スタート時刻が延期に。定刻より1時間遅れとなる午後3時45分にスタートとなるアナウンスがされた。

 スタート時刻が近づくにつれ雨は止んだものの、路面はまだ乾ききるほどではなく、ドライタイヤとウェットタイヤの選択を迫られる状況に。ANRはピットウィンドウが開く25分後まで路面が濡れたままであると読み、ウェットタイヤを選択しレースに挑んだ。

 雨上がりで路面の状況が不安定ということもあり、安全を期すためにセーフティカースタートが宣言される。セーフティーカーが2周先導した後、3周目にいよいよスタートが切られた。滑りやすい路面で足元を取られるライバル車両も多かったなか、563号車を駆る水谷はウエットタイヤを選択したことが功を奏し、1周目で順位を6つ上げると、その後もハイペースで集団を追い、一時は総合で16番手を走行するなど活躍を見せる。

この調子でいけばトップ10圏内も見えるペースを披露していたが、開始25分を経過したところで水谷がスピンを喫しタイムロス。さらにレース序盤、2コーナーで前を走っていたドライタイヤを履く車両とのバトル中に接触し、相手をスピンさせたとして、ピットレーンをドライブスルーしなければいけないというペナルティを受けることとなる。

 開始から30分を迎えるところで根本に交代し、その2周後にはドライブスルーペナルティを消化。総合で31番手まで順位を下げたが、コースへ復帰すると猛追を開始。最終的に総合28位、シルバーAMクラス10位でチームデビュー戦を見事完走した。

■Race2:8th

 翌日曜日、現地時間午前11時半、気温33度、路面温度47度というマレーシアらしい灼熱にさらされるなか、レース2決勝がスタート。563号車 ANR with VSRは、予選Q2をトラブルで走れなかったため、最後列の32番グリッドから出走。今回は根本がスタートドライバーを務めた。

 GTワールドチャレンジアジアはスタート直後の1周目に混乱が起きやすく、根本はそれを見越して冷静に前方の状況を確認しながらスタート。欧州での経験とスーパーGTで学んだコールドタイヤのウォームアップ技術を発揮し、スタートでの大混乱を掻い潜って1周目で9つ順位を上げる猛攻を見せると、その後も順調なペースで周回を重ねていき、11周目には総合18番手、シルバーアマクラス6番手まで順位を上げた。

 開始から30分を迎えた14周目にピットストップを行い、水谷に交代して後半スティントに突入。”アジア選手権”と名がつくレースということもあり、ライバルも手強く順位を下げる場面もあったが、最後まで上位を目指して攻める。最終周にひとつ順位を上げ、シルバー/アマクラスでは前日より上位である8位でレースを終えた。

■根本コメント:

「まずは今季、ANRのドライバーへ抜擢いただき感謝いたします。新たに立ち上げられたANRというチームは、メカニックやエンジニアなどは国内外で活躍するトップメンバーが揃っており、何より自身の古巣VSRとのコラボレーションを実現することで、開幕戦から良いパフォーマンスを見せ、初年度から表彰台に向け戦えるパッケージとなっていることに驚きを隠せませんでした」

「残念ながら予選中に発生したブレーキラインのトラブルにより下位スタートを強いられてしまうこととなってしまいましたが、レース中のペースは非常に良く、特にレース1後半はトップグループのペースにマッチする力強さをお見せすることができました」

「今大会ではポイント獲得はなりませんでしたが、この体制で着実に自分たちのレースを進めていければ、自ずと結果が付いてくると確信しています。今シーズンはこれからタイ、そして日本戦と進んでいきます。アジアでのレースは灼熱の暑さとの闘いとなりますが、チーム一丸となってまずはポイント獲得、そして表彰台獲得を目指して全力で戦ってまいります」

◆REPORT PDF
Borderless:coming soon
VSR:https://www.vs-racing.com/control/upload/210424_075508_5273_Press%20Release%20VSR.pdf

◆Photo Gallery
https://www.yukinemoto.com/gallery/2024-gtwca-rd1/
All shots by @Fotospeedy

本件に関するお問い合わせはinfo@borderless-motorsports.comまで

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