Campionato Italiano Gran Turismo Endurance Rd.4 Monza

Yuki Nemoto
Campionato Italiano Gran Turismo Endurance
Rd4 Monza Race Report

■Introduction

　9月16～18日、イタリア GT 選手権・エンデュランスカップ（CIGTE）の 2022 年シーズンフィナーレとなる第4戦モンツァが、イタリアのミラノにほど近いモンツァ・サーキットで開催された。

　前大会では重たいサクセスハンディキャップを抱えつつも表彰台圏内を走行。しかしここモンツァでより有利な状況で戦うことを最優先とし、戦略的に4番手を選ぶことでより少ないハンディキャップで今大会を迎えた。今大会は+15秒となったが、チャンピオンシップ上のライバルである63号車や55号車も+15秒~20秒のハンディキャップを抱えており、実質的に平等な戦いができることとなった。

　単独のポイントリーダーとして迎えた今大会は、ベレッタ選手がアメリカ・インディアナポリスで同週末に開催されるインディ8時間耐久レースへ参戦することとなったため、レギュラードライバーであるリベラティ選手と根本の二人で2時間のレースを戦うことに。ランボルギーニ側としてはファクトリードライバーを投入してチャンピオン獲得をより確実にするという構想もあったようだが、ビンチェンツォ監督の強い希望があり、レギュラードライバーの二人で戦うこととなった。

■Qualify：1st

　現地時間8日17時05分、気温23度、路面温度24度というまさに予選アタック日和なコンディションの中、決勝のスターティンググリッドを決する公式予選が行われた。イタリアGTエンデュランスカップでは3名のドライバーがそれぞれアタックし、3名の記録したベストタイムの合計で決勝のスターティンググリッドが決定される。

　今大会19号車は2人のドライバーで戦っているため、どちらかのドライバーが予選を2回戦う必要がある。チームの事前ミーティングで検討を行ったが、どちらのドライバーも十分に仕事をこなせるという監督の判断から、コイントスで決めることに。結果根本がQ1を担当、リベラティ選手がQ2及びQ3を担当することとなった。イタリアGTでは各予選のインターバル中のセットアップ変更が許されているため、根本はQ1アタックをこなすだけでなく、その後のQ2及びQ3に向けてセットアップの変更が必要かどうかを判断するのも大きな仕事だ。

　前大会で1セット新品タイヤを温存したことで、計5セットの新品タイヤを確保することができた19号車。ハイレベルな戦いが予想される予選で新品3セットを投入し、決勝はユーズドタイヤ→新品→新品というオーダーで挑むこととなった。

　サポートレースでの度重なる赤旗により開始が遅れ、現地時間17時38分頃グリーンフラッグが振られQ1が始まると、根本は他車の状況を見つつ5分ほど経過した43分にコースイン。選手権は異なるが、同コンパウンドを使用するＧＴワールドチャレンジでの経験を活かしたタイヤのウォームアップをこなすと、計測1周目から1分48秒109という好タイムをマーク。続く2周目、タイヤのピークグリップが得られるこのラップでトップに躍り出るべくアタックを開始した根本だったが、1コーナーでダウンシフトができない一時的なトラブルに見舞われ、止まり切れずオーバーシュート。ショートカットを使用しノーダメージでコースへ戻ったが、ベストなアタックチャンスを失ってしまう。

　ギアボックスへの不安を抱えつつも、これはブレーキング時の路面の凹凸に起因するトラブルではないかと仮説を立てた根本は翌周にライン取りを変更することでこれを回避。まずは順当なアタックを行い1分47秒384をマーク。これも十分に良いラップタイムではあったが、セッション終了間際にこれを上回る1分47秒098を記録し、暫定トップに躍り出た。

　続くQ2ではリベラティ選手が根本とほぼ同タイムとなる1分47秒080を記録しこちらもトップ通過を果たす。迎えたQ3では最終セクターでタイムをまとめるのに苦労したものの、最終的に2番手タイムを記録。3セッションの合計タイムで2位に入った63号車を0.381秒引き離し、根本-リベラティ組の19号車がポールポジションを獲得した。

◆Campionato Italiano GT Endurance – Monza round 4 – Qualifiche