Yuki Nemoto
Fanatec GTWorldChEu pwrd by AWS Sprint Cup
Rd4 Valencia Race Report
■Introduction
9/15(金)〜9/17(日)、根本が今年フル参戦するファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワードバイAWSの第4戦がオレンジの名産地としても知られる、スペインはバレンシア州郊外に位置する、バレンシアサーキットにて開催された。
ここバレンシアサーキットは、ヨーロッパのサーキットとしては珍しい左周りのトラックとなっていて、全長4,005mのトラックには多数の入り組んだ中低速コーナーと全長の4分の1を占める約1,000mのホームストレートがレイアウトされている。
今戦ではロルフ選手に代わり、根本と同じランボルギーニ・ヤングプロフェッショナルドライバーとして活躍するドイツ出身のマキシミリアン・ポール選手と163号車をシェアすることとなった。
この週末が根本にとって初めての走行となったバレンシア。木曜日の2時間のペイドテストと金曜日のフリー走行2枠を入念に行い、レースに挑んだ。
■Qualify:Q1-3rd Q2-3rd
GTワールドチャレンジ・スプリント選手権では第1予選(Q1)のリザルトがレース1のスターティンググリッドへ、第2予選(Q2)のリザルトがレース2のスターティンググリッドとなるレギュレーションとなっており、それぞれ担当したドライバーが各レースのスタートを担当する。
現地時間午前9時、気温20.5度、路面温度は21.5度。
日曜日の同時刻に行われたQ2はポール選手が担当。セッション直前までの降雨によりウェット路面での予選が宣言された。タイヤの温まりを懸念してのこともあってか、多くのチームがセッションスタートと同時にコース上へ雪崩れ込む。順調にタイヤに熱を入れ、4周目にアタックを試みたポール選手だったが、濡れた路面に足を滑らせてしまう。
その翌周、71号車がトラック上にストップしたことにより赤旗が掲示され、全車ピットへ。7分後にセッション再開となり、ポール選手はセッション残り10分としたタイミングで再びアタックへ。9周目にマークした1分42秒504がベストラップとなり、クラス3番手に付けた。
■Race1:3rd
現地時間午後2時、迎えたレース1は雲も穏やかな青空の元、グリーンシグナルとなった。
163号車は26番手グリッドからのスタート。スタート直後5台のオーバーテイクに成功した根本だったが、T1で前方の車両がスピン。前方への追突回避に成功するが、イン側を走行していた同じシルバークラスの99号車 Tresor Atempto Racingが大きく外側に膨らむラインを取ったためコース外へ押しやられ、順位を落としてしまう。
その後前述のアクシデントのため、即座にセーフティーカー(SC)が導入される。レース残り50分でSC解除。再びレーシングペースに戻り、安定したラップタイムを重ねる根本。前を走る90号車に常時0.5秒差まで迫るものの、ストレートスピードが伸びないためなかなか飛び込みきれない。
トレイン状態の先頭となっていた同チームの119号車がピットインしたタイミングで90号車 MAD PANDA Motorsportへのオーバーテイクに成功し、クラス3番手でポール選手へとバトンをつなぐ。
スムーズなピットワークを終え、ポール選手がプッシュを開始。レース後半はクリーンなレースが展開され、ポール選手もブロンズクラスを中心に快調に総合順位をあげることに成功。しかし、シルバークラス2番手を走行する77号車 Haupt Racing Teamとの他クラス8台のギャップは詰められず総合20番手、クラス3番手でレースを終え、ポディウム奪還に成功した。
■Race2:DNF
現地時間午後2時、気温28.2度、路面温度32.7度のスペインらしい爽やかな秋晴れの中、レース2がスタート。比較的スムーズなレーススタートに見えた1周目。ポール選手は同チームである119号車とサイド・バイ・サイドの激しい争いをするも、スタート時の順位をキープ。
しかし、T3で119号車が後ろから追突されグラベルにスタックすると、立て続けに27号車Sainteloc Junior Team、52号車 Af Corseもストップ。セクター1にイエローフラッグが振られると、車両回収のためSCが導入された。
レース残り48分に解除され、順調な走りを見せていたポール選手だったが、残り45分でコース上にストップ。電気系統のトラブルにより無念のリタイヤを期すこととなる。クラス2番手を走行していたものの、惜しくもレースを終えることとなった。
■根本コメント:
「今大会は同じヤング・プロフェッショナル・ドライバーのポール選手と共に戦うことなり、嬉しく思うとともに、より自分のパフォーマンスをランボルギーニにダイレクトに試される一戦となりました。実は練習走行で白線やオイルの影響を受けクラッシュ、そこから何とか車両を修復したうえでの第一レースでの表彰台獲得となり、とても嬉しく思います」
「レース2では更に上位となるクラス2番手、難しいコンディションにも関わらずポール選手が総合でも上位につけ、ここからどんなレースが繰り広げられるのか?とわくわくしていたのですが、そんな中でまさかの電気系のトラブルが発生。惜しくもリタイヤとなり、ドライブの機会を得ることはできませんでした。」
「ダブル表彰台獲得とはなりませんでしたが、今季2度目の表彰台獲得をチームと分かち合えたことはとても嬉しく思いますし、ランボルギーニの強さを改めて示すことができたことを誇りに思います。一方で、今回我々のチームに参画してくれたアンドレアとマッペリ選手からはまだまだ学ぶべきことも多く、とても勉強になる一戦となりました。この機会を与えてくださったランボルギーニに感謝するとともに、更なるチャンピオンシップの獲得に向け、成長できるよう頑張ります。今大会もたくさんの応援をありがとうございました」
◆REPORT PDF
Borderless:coming soon
VSR:https://www.vs-racing.com/en/article.php?page=1&searchfield=&id=659
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